研究開発

OUR POLICY

自律神経の科学から、セルフケアを届ける

休んでもとれない疲れや、検査では見つかりにくい不調の多くには、自律神経のはたらきが深く関わっています。しかし、自律神経を整えるセルフケアには、まだわかっていないことも多くあります。

私たちは、心拍変動(HRV)や呼吸と自律神経の関係を研究し、診療現場で得られた知見とあわせて、セルフケアのプログラムに反映しています。わかっていることと、まだ研究段階のことを区別して、誠実にお伝えすることを約束します。

RESEARCH TEAM

研究体制

臨床

医師が取締役として開発に参画

長引く不調の診療に携わる医師・平畑光一(ヒラハタクリニック院長)が取締役として参画しています。診療現場で得られた知見を、セルフケアのプログラム設計や動画の作成・選定に反映しています。

共同研究

東京大学との共同研究

東京大学医科学研究所と共同研究契約を結び、自律神経の指標と体調の変化との関係について研究を進めています。研究成果は、学会発表や論文を通じて公表していきます。

SCIENCE

私たちが注目する科学的背景

01 / HRV

心拍変動(HRV)

国際的な測定基準があり、臨床研究で広く使われている指標

心臓の拍動の間隔は、一定ではなく常にわずかにゆらいでいます。このゆらぎ(心拍変動)は、主に心臓を調整する自律神経、とくに迷走神経の働きを反映するとされ、1996年には欧米の学会によって測定方法と解釈の国際的な基準がまとめられました※1。以来、心臓病や糖尿病などの分野で、体の状態を知る指標として研究と臨床に用いられています。

長く続く疲労や体調不良を対象とした研究でも、心拍変動の変化が報告されています※2。私たちは、心拍変動を体調を客観的にとらえる手がかりとして注目し、研究を進めています。

HEART RATE VARIABILITY 心拍の間隔は、一拍ごとにゆらいでいる 0.84秒0.98秒0.75秒1.02秒 拍ごとの間隔(イメージ) ※模式図です

参考文献

  1. ※1 Task Force of the European Society of Cardiology and the North American Society of Pacing and Electrophysiology. Heart rate variability: standards of measurement, physiological interpretation and clinical use. Circulation. 1996;93(5):1043-1065. 論文を見る
  2. ※2 Nelson MJ, et al. Evidence of altered cardiac autonomic regulation in myalgic encephalomyelitis/chronic fatigue syndrome: A systematic review and meta-analysis. Medicine. 2019;98(43):e17600. 論文を見る
02 / BREATHING

ゆっくりとした呼吸

ヒトでの研究の蓄積あり

1分間に6回前後のゆっくりとした呼吸を行うと、心拍のゆらぎが大きくなることが報告されています(共鳴呼吸と呼ばれます)。

ゆっくりとした呼吸や、心拍のゆらぎを手がかりに呼吸を整える方法(HRVバイオフィードバック)については、ストレスや不安、血圧などの分野で多くの臨床研究が行われ、複数の研究をまとめた解析(メタ分析)でも報告が重ねられています※3〜5。私たちは、こうした知見をセルフケアに生かす方法を研究しています。

SLOW BREATHING 1分間に約6回の呼吸で、心拍のゆらぎが大きくなる 吸う 5秒吐く 5秒吸う 5秒吐く 5秒 呼吸(肺の空気量) 心拍数 0秒10秒20秒 ※息を吸うと心拍が速まり、吐くと緩やかになる関係を示した模式図です

参考文献

  1. ※3 Goessl VC, Curtiss JE, Hofmann SG. The effect of heart rate variability biofeedback training on stress and anxiety: a meta-analysis. Psychological Medicine. 2017;47(15):2578-2586. 論文を見る
  2. ※4 Lehrer P, et al. Heart Rate Variability Biofeedback Improves Emotional and Physical Health and Performance: A Systematic Review and Meta Analysis. Applied Psychophysiology and Biofeedback. 2020;45(3):109-129. 論文を見る
  3. ※5 Chaddha A, et al. Device and non-device-guided slow breathing to reduce blood pressure: A systematic review and meta-analysis. Complementary Therapies in Medicine. 2019;45:179-184. 論文を見る
03 / VAGUS NERVE

迷走神経

動物研究とヒトでの臨床応用の報告あり

迷走神経は、脳と心臓・肺・消化管などをつなぎ、全身の働きを調整する副交感神経の代表的な神経です。動物を用いた研究では、迷走神経を刺激すると全身の炎症反応が抑えられることが示され、「炎症反射」と呼ばれる仕組みとして注目を集めてきました※6。

ヒトでも、迷走神経を電気で刺激する治療(VNS)が、てんかんなどの治療に用いられています。関節リウマチの患者を対象とした研究では、炎症に関わる物質の減少も報告されています※7。私たちは、呼吸など日常のセルフケアと迷走神経の関わりにも注目して、研究を進めています。

VAGUS NERVE 迷走神経は、脳と全身の臓器をつなぐ 脳 (脳幹) 肺心臓消化管 副交感神経の代表 休息・消化・回復など 「休む側」の働きに 関わる神経 ※位置関係を簡略化した模式図です

参考文献

  1. ※6 Borovikova LV, et al. Vagus nerve stimulation attenuates the systemic inflammatory response to endotoxin. Nature. 2000;405(6785):458-462. 論文を見る
  2. ※7 Koopman FA, et al. Vagus nerve stimulation inhibits cytokine production and attenuates disease severity in rheumatoid arthritis. PNAS. 2016;113(29):8284-8289. 論文を見る
PUBLICATIONS

学会発表・論文

  1. 2024.07

    リハビリテーション医療DX学会 第2回学術集会(千葉・幕張)

    スマートウォッチデータから示されるコロナ後遺症の症状変化 呼吸リハビリオンライン指導での効果検証

    感染後6か月以上症状が続く20名を対象に、スマートウォッチを装着して週1回・計8回のオンライン呼吸リハビリを実施。質問紙では息苦しさや倦怠感などに改善がみられた方が多く、睡眠データとの関連も示唆されました(対照群を置かない予備的な検討です)。

  2. 2023.04

    日本リハビリテーション医療DX学会 第1回学術集会(沖縄)

    コロナ後遺症に呼吸リハビリオンライン指導が有効な可能性 スマートウォッチでコロナ後遺症患者への効果検証

    4名を対象に、オンライン呼吸リハビリとスマートウォッチによる計測を実施した予備的な検討です。自覚症状の改善や活動量の変化などが観察されました。

  3. 論文

    学術誌に投稿中の論文があります

    掲載が決まり次第、こちらでお知らせします。

※本ページは研究活動の紹介です。当社のサービスは、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。