活動の原動力

これまでの活動

●時代的背景
2019年に始まった新型コロナウイルス感染症により世界には大きな傷跡が残りました。ですがその問題は一時的ではなく、今もなお遷延する症状(コロナ後遺症)に苦しむ患者が後を絶ちません。


海外では「Long COVID」「post-COVID condition」と呼ばれ、2024年の報告では、全世界で累積発症数約4億人、経済的影響は年間1兆ドルと推計されています。

日本における調査でも、感染後にコロナ後遺症になった割合が成人で11.7~23.4%と報告されており、数百万人の後遺症患者が存在していると推計され、現在でも増え続けています。

コロナ後遺症の症状は、倦怠感、息切れ、思考力の低下、不眠、体の痛みなどをはじめ200種類以上と大変多岐にわたります。日常生活にも大きな支障をきたし仕事や家事、学業ができなくなるなど日々苦しい状況を強いられていますが、いまだ効果的な治療は確立されていません。

そんな中で、最近では公共交通機関である航空機のアクシデントが頻繁に報道されるようになってきています。※1)

日本でも鉄道の運行状況に支障をきたすようなニアミスが頻繁に報告され始めています。※2)

一人一人の人間は小さくても心豊かに安らかな日々を送るためのインフラは健全なものでなくてはなりません。


またそれらを運転操作する人々も一人一人が、電気、ガス、水道、公共交通機関、公共放送などの安定的供給の上で、初めて安心して暮らせます。

現在、様々な論文からコロナがもたらす社会的脅威が徐々に解き明かされ始めています。

認知機能の低下は大小事故の増加に。※3) 北欧からは大規模研究でIQ低下の報告が上がり※4)、 各国から就業人口の減少や経済的損失の報告が。※5)

また、人類の繁栄に欠かせない生殖能力への障害もささやかれ始めています。※6)

社会的生活を営むヒトにとって大切なコミュニュケーション能力の低下はコミュニケーションを構築する輪の小さなピースが一つずつ脱落する将来が見え始めています。

人の社会の営みの中心的能力である認知や言語能力、記憶能力が、コロナをはじめとする様々な感染症によって脅かされ始めているように思うのは最先端の研究者をはじめ我々だけではないはずです。

そのような事から私たちは、コロナ後遺症をはじめとする様々な感染症の後遺症患者の方が自分で自分を助ける方法、すなわち「セルフケア」が重要だと考え、「いつでも」「どこでも」「だれでも」できる後遺症の方のためのセルフケアの確立を目指し、研究、開発、情報発信、普及活動やサービス提供に努めています。

※1
航空機事故
・2024年
1月2日 羽田空港 https://www.bbc.com/japanese/67862916
1月16日新千歳空港 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE16AYE0W4A110C2000000/
2月1日伊丹空港 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF016SS0R00C24A2000000/
5月23日羽田空港 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240523/k10014457981000.html

・2025年
2025年、1月30日 PM9:10 GMT+9 Reuters
レーガンナショナル空港 衝突https://jp.reuters.com/world/us/PAG6BX7CH5KBXFWO55SYEJRUJ4-2025-01-30/
2025年2月1日フィラデルフィア
https://www.youtube.com/watch?v=bb76w2JwSQs
2025年2月3日福島空港
https://news.ntv.co.jp/n/fct/category/society/fc1a2d8c321c804d059c891f951f7ba8ba
2025年2月6日シアトル タコマ国際空港 https://www.youtube.com/watch?v=96D15MWjW9M

※2)
https://news.ntv.co.jp/n/ytv/category/society/ytb367613cfe164f68824609847b6a505f
このほかにも 2024年から鉄道 オーバーラン 等で検索していただければ、その実情がつかめるでしょう。

※3)
深視力 https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press30/press-190221-9.pdf
 大型車や鉄道、飛行機などの免許を持つ際に一定程度の基準を満たしている必要とされている「奥行き感や立体感を判断する能力」であり、これらをみたしていないと事故の増加が予想されるからです。

※4)https://blog.goo.ne.jp/pkcdelta/e/daac4c19b3c98f0568a905f4c642dd08

※5)https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0300947

6)https://www.eurekalert.org/news-releases/993399